KITCHEN DICTIONARY

キッチンを知る。

理想のキッチンに出会うために、まず、基礎知識を知ることが大切です。キッチンに関する専門用語、キッチンの選び方やキッチンプランの考え方など、キッチンと出会う前に知っておくべき基礎知識をまとめました。

KITCHEN DICTIONARY

01NAME

02SHAPE

03MATERIAL

01

NAME

【   名 称めいしょう   】よび名。名前。

A B C D E F G H I A B C D E F G H I

※A-Iにカーソルを置いてください。

A レンジフード

コンロ上方にコンロを覆うように設置されたフード(カバー)と調理により発生する油煙や臭いを吸い込み、屋外へ排気するためのファンが一体となったものです。コンロ上方がフードに覆われることで、調理の煙や臭い、油分を効率よく吸い込むことができます。

B ウォールキャビネット(吊戸棚)

キッチンを使用する人の身長に合わせて、使い勝手を重要視することがポイント。
また、よく使うものを使いやすく収納できる「可動式」の物もあります。

C キッチンパネル

調理中の汚れなどが飛びやすい場所なので、サッと拭きやすい素材がオススメです。
また、デザインや色でキッチン全体のレイアウトを変えることもできます。

D コンロ

コンロには、ガスコンロとIHの2種類のタイプがあります。ガスコンロは火力も強く、停電時にも使えますが、火を使うので夏場は暑くなりやすいことも。IHは掃除が簡単で、火を使用しないので安全ですが、調理器具がIH専用のものを使用するなどの制限があります。

E グリル

魚を焼くためのグリルがビルトインタイプとしてキッチンに埋め込まれています。 トースターやオーブンなどと比較しても温度が高いので、食材にきれいな焼き色をつけながら素早く火を通すことができます。

F フロアキャビネット

引き出し式、扉式など、意外と多くの種類があります。引出しの場合、奥までしっかり見渡せて出し入れしやすく、ムダなスペースがなくなります。レールの金具も高品質で、開け閉めの感触もスムーズです。

G ワークトップ

ワークトップ(天板)は、大理石、ステンレス、セラミックなどさまざまな材質があります。色、デザイン、質感、機能など、それぞれの特徴やメリット・デメリットがあります。また、インテリアや調理スタイルに合わせて選ぶことも可能です。

H シンク

シンクとはキッチンの中の、流しの部分です。使用されている素材は「人工大理石」「ステンレス」「ホーロー」など、種類も豊富。使い勝手はもちろん、メンテナンスのしやすさとキッチン全体のデザインに大きく影響する箇所です。

I 水栓

水栓には、水・お湯のどちらか一方だけを出せる単水栓、水もお湯も出せる2ハンドル混合栓、レバー1つで水・お湯両方出せるシングルレバー混合栓、自動で温度を調節できるサーモスタット混合栓の大きく分けて4種類のタイプがあります。

02

SHAPE

【  形 状けいじょう  】かたち。ありさま。

キッチンの形状には大きく分けて6つのタイプがあります。それぞれのメリットやでデメリットなど、特徴を理解することが大切です。

[  Ⅰ型  ]

コンロ、シンク、調理台が一列に並んだキッチンのこと。一般的には壁付けレイアウトされており、手の届く距離で料理を完結することができるので、使い勝手が良いのが特徴です。

  1. ① 横一列に全てが並んでいるので、使い勝手が良い。
  2. ② 省スペースで設置しやすい
  3. ③ 家事動線の効率が良い。
  4. ④ コストを抑えられる。
  1. ① 横幅が長くなると横への移動が長くなるため
    動線が悪くなる。
  2. ② においや煙、音が広がりやすい。
  3. ③ LDから丸見えになる(配置による)

case example

[  Ⅱ型  ]

シンクとコンロのキャビネットが並列しているキッチンのこと。セパレート型キッチンと呼ばれ、壁付け+ペニン
シュラタイプや壁付け+アインランドタイプとして設置されます。

  1. ① シンク台とコンロ台への移動が身体の向きを
    変えてできるので作業動線が短い。
  2. ② 2つのキャビネットがあるので作業スペースを
    広く取りやすい。
  3. ③ 収納が豊富に取れる。
  1. ① 洗った食器や食材など濡れたものをシンク台
      
    からコンロ台へ運ぶときに床に水が垂れやす
      
    い。
  2. ② 広いスペースが必要。
  3. ③ 作業の工程で体の向きを変える必要がある。

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[  L 型  ]

キャビネットをアルファベットのL字に配置したキッチンのこと。対角に備え付けられたシンクとコンロの位置が近く、動線に優れています。

  1. ① 作業スペースが広い。
  2. ② 収納が豊富に取れる。
  3. ③ シンクとコンロの行き来がしやすい。
  1. ① 設置に広いスペースが必要。
  2. ② 価格が比較的高くなる。
  3. ③ コーナー部分の収納はデッドスペースになり
    やすい。

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[  コの字型  ]

キャビネットがコの字のレイアウトになっているキッチンのこと。シンクやコンロ台がキッチンの中央を囲むように配置されており移動スペースが確保できます。

  1. ① 作業スペースが一番広い。
  2. ② シンクからコンロまで体を90度転させるだけ
    で動線が短い。
  3. ③ ダイニングテーブルとしても使える。
  4. ④ 豊富な収納スペース。
  1. ① 洗った食器や食材など濡れたものをシンク台
      
    からコンロ台へ運ぶときに床に水が垂れやす
      
    い。
  2. ② 広いスペースが必要。
  3. ③ 作業の工程で体の向きを変える必要がある。

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[  アイランド型  ]

島という言葉の通り四方が壁に接しておらず、島のように独立しています。空間が開放的になり、左右どちら側からも移動、回遊することができます。

  1. ① 解放感があり部屋全体を見渡せる。
  2. ② 料理中も家族とのコミュニケーションが取れ
    る。
  3. ③ 回廊式の作業動線がスムーズ。
  4. ④ オシャレな印象の空間になる。
  5. ⑤ 料理の下げもののやり取りがしやすい。
  6. ⑥ キッチンを整理整頓する習慣がつく。
  1. ① 設置に広いスペースが必要。
  2. ② 作業する手元や物が四方から見える。
  3. ③ においや煙、音が広がりやすい。
  4. ④ レンジフードが部屋の真ん中で目立つ。
  5. ⑤ 壁面がなく収納に工夫が必要。
  6. ⑥ コンセントの設置がしにくい。

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[  ペニンシュラ型  ]

ペニンシュラとは英語で「半島」を意味します。キッチン部分が半島のように突き出ており、キッチンのカウンターの左右どちらかが壁に接しています。

  1. ① 解放感があり部屋全体を見渡せる。
  2. ② 料理中も家族とのコミュニケーションが取れ
    る。
  3. ③ 作業動線がスムーズ。
  4. ④ 料理の下げもののやり取りがしやすい。
  5. ⑤ 壁面に接してレンジフードを設置できる。
  1. ① 設置に比較的広いスペースが必要。
  2. ② 作業する手元や物が見える。
  3. ③ においや煙、音が広がりやすい。
  4. ④ 壁面が少なく収納に工夫が必要。
  5. ⑤ コンセントの設置がしにくい。

case example

03

MATERIAL

【   素 材そざい   】もとになる材料

キッチンには部位によってさまざまな素材が使われています。オーダーキッチンは、「キッチン面材」や「ワークトップ」などに使われる素材を自由に選ぶことができます。RILNOで使用する代表的な素材をそれぞれご紹介します。

キッチン面材

[       キッチン面材       ]

001

メラミン扉  (高圧メラミン/低圧メラミン)

プラスチック(メラミン樹脂)の原料となる化学物質。プラスチック製品をはじめ、建築資材や接着剤などに使われる耐磨耗性、耐水性、耐熱性に優れた素材。高い圧力で熱圧成型した高圧メラミン化粧板と、低い圧力で熱圧成型した低圧メラミン化粧板の2種があります。

木目調から単色カラー、石目調など様々なテクスチャがあり、色や柄だけでなく、一見本物の天然木のような凹凸も再現が可能です。メラミン樹脂に表面加工を施しているので耐熱性、耐水性に優れていて傷に強いのが特長です。

高圧メラミン

メラミン樹脂とフェノール樹脂を含浸させた樹脂含浸紙を何枚も重ね、高温高圧で積層成形した非常に堅い厚さ1mm程度のプラスチックのシート。耐久性、耐熱性、耐水性、清掃性などに優れています。基材と接着して使います。

低圧メラミン

化粧紙にメラミン樹脂を含浸させた化粧層と、パー
ティクルボードやMDFなどの基材(木質ボード)を低圧で熱圧成型した化粧板。基材との貼り合わせが不要なので、そのまま建材として加工ができます。

002

突板扉

良質な銘木や美しい木目の木材を、薄く
シート状にスライスした突板と基材である
合板や繊維板とを張り合わせた化粧板の扉。

天然木の自然な木目柄、深み、味わいが楽しめます。突板の厚みは約0.2㎜~1.0㎜程度。用途によって様々ですが厚みがあるほど高級感が増します。無垢材に比べて反りなどが非常に少なく表面の塗装仕上げにより付加価値が高くなります。

木目

丸太を切り出す向きなどによって現れる年輪などの模様のこと。丸太の中心からずらして、年輪に対して平行に切ると板目になり、丸太の中心に向かって、年輪に対して直角に切ると柾目になります。

板目/いため

山型や筍形の
木目

柾目/まさめ

年輪が平行な
木目

杢目/もくめ

稀に現れる複雑で
希少な木目

003

塗装扉 塗装の種類についてはコチラ

素材(基材)に塗装した扉。

ウレタン樹脂塗料などを板に吹き付け、塗装した扉。側面までまるごと塗くるみされているので汚れや水分が入り込む隙間がなく、耐久性があります。色の調合で無限に色を作り出せるので、カラーバリエーションが豊富で、独特の高級感や清潔感があります。

004

無垢扉

自然の中で育った天然木をそのまま使用し、丁寧に乾燥・製材した一
枚板を使った扉。

一般的なシステムキッチン
メーカーではあまり扱われていません。美しい木目や豊かな節など天然木本来の温かみや高級感があります。自然素材である木材は、常に呼吸をして生きているので、湿度変化が激しいキッチンでは、反りや割れへの注意が必要です。

005

シート扉

樹脂やオレフィン、紙に木目や石目などを印刷した化粧シートと、基
材となる合板や繊維版とを張り合わせた化粧板の扉。

木目柄をはじめ、抽象柄や単色までバリ
エーションが豊富で、耐汚染性、耐候性、
耐水性に優れた化粧材といえます。表面仕上げはフラットタイプと、木目の凸凹など
の加工を施した、エンボスタイプがあります。

※1 合板 : 木材を薄くスライスした単板(ベニヤ)を乾燥させ、積み重ね接着剤で張り合わせて一枚の板にしたもの。英名ではplywood(プライウッド)と呼ばれます。
   単板の繊維(木目)が交差するように重ねて貼り合わせるため、断面は縞模様に見えます。



※2 木質系ボード:木を砕いて接着剤を配合し、ボード状に固めたもの。砕いた木の大きさによりMDF(繊維状)とパーティクルボード(チップ状)に分かれます。

[  塗装の種類  ]

塗装なしでは木材に汚れが染み込み、最終的には腐ってしまいます。そのため
突板・無垢材には塗装が欠かせません。この塗装には大きく3つの塗装方法があ
ります。

  • オイル塗装
  • ウレタン塗装
  • セラミック塗装

オイル塗装

植物性のオイルを木の内部に染み込ませるオイル塗装。「木」本来がもつ自然に近い風合い・木材の質感が活かされるナチュラルな仕上りが特徴です。また、オイルを染み込ませることによる撥水効果はありますが、硬い膜を作るわけではないので水分を吸収するため、濡れたものを置くとシミがつきやすく、傷などもできやすいので注意が必要です。

メリット

  • ① 木材の自然のままの質感を感じられる。
  • ② 傷、シミが付いても自身でメンテナンスがで
    き、新品同様に戻せる。
  • ③ 経年変化を楽しめる。
  • ④ 表面の仕上りがサラサラ・しっとりで、高級感
    がでる。

デメリット

  • ① 水によるシミに弱い
  • ② 水ぶきができない。(固く絞ったタオルなら
    OK)
  • ③ キレイな状態を保つには定期的なメンテナン
    スが必要。

ウレタン塗装

ポリウレタン樹脂という化学的な硬い塗膜を吹き付けて、表面を樹脂で覆ってしまう塗装。薄いプラスチックの膜を
作っているので、水や汚れ、キズには強いですが、傷ついてしまった場合、ご自身でのメンテナンスができないという特徴があります。

メリット

  • ① 汚れがつきにくい。
  • ② 水分に強く水ぶきできる。
  • ③ 日々のメンテナンスがいらない。
  • ④ 経年変化を楽しめる。

デメリット

  • ① 熱に弱い。(約150度以上で変色)
  • ② 傷ついた場合、自身でメンテナンスできない。
  • ③ 約20年後に再塗装が必要。

セラウッド/セラミック塗装

陶器や天然石等を細かく砕いて樹脂と配合したセラウッド(セラミック)塗装を使用する塗装。そのため、見た目には御影石のような意匠性の高い仕上がりとなり重厚感や高級感がでます。

メリット

  • ① 汚れがつきにくい。(マジックもつかない等、
    ウレタンより耐汚染性に優れている)
  • ② 水分に強く水ぶきできる。
  • ③ 日々のメンテナンスがいらない。
  • ④ 熱に強い。(200度でも変化なし)
  • ④ 他の塗装と比べると、よりツヤを消せることが
    できる。

デメリット

  • ① 傷ついた場合、自身でメンテナンスできない。
  • ② 約20年後に再塗装が必要。
  • ③ 塗料自体が高価

ワークトップ

[       ワークトップ       ]

001

ステンレス

耐熱性や衛生面の機能に優れ、強度も高く丈夫な素材。ワークトップだけでなく、シンクや収納の扉などの面材に最適な素材の1つ。

コスト面もバランスが良く、ワークトップの中で最も主流になっており、サビや衝撃、熱にも強く衛生的に使えるのでプロ仕様の厨房にも使われています。表面に加工(バイブレーション・ヘアライン・エンボスなど)を施し、キズが目立ちにくい仕上げにする商品が一般的です。

メリット

サビに強い / 水に強く丈夫 / 臭いがつきにくい / リーズナブル / 清掃性が高く衛生的 / 熱や衝撃に強い / スタイリッシュなデザイン

デメリット

キズがつきやすい / もらいサビがつくことも / 好みや部屋の雰囲気によっては無機質で寂しい印象になる / 年月が経つと光沢が失われる

主なステンレスの仕上げ

バイブレーション

光沢を抑えるような仕上げ。落ち着いた雰囲気を与えます。

ヘアライン

長手方向に毛髪のように長く継続した研磨目を付けたもの。

エンボス

表面の凸凹により、滑りにくく、傷を目立ちにくくします。

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人工大理石

アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした素材。基本的には天然石などの無機素材は含まず、大理石の見た目を人工的に再現して作られたもの。

人工大理石には大きく分けてアクリル系樹脂とポリエステル系樹脂があります。アクリル系は耐久性や清掃性などの性能が高く、色や柄のバリエーションもとても豊富です。ポリエステル系はアクリル系よりも性能や風合いなどが少し劣りますが、比較的安価なものがあります。デザイン性にこだわる方には、カラーや造形が自由な人工大理石がオススメです。

※アクリル系樹脂の場合

メリット

カラーが豊富 / 柄などのデザインが豊富 / お手入れしやすい / 加工がしやすい / 音が響かず静か / 柔らかい

デメリット

熱に弱い / シミが残りやすい(ポリエステル) / 黄ばみが出る可能性も※磨けば取れる / 異素材のジョイントに注意 / キズに注意(特に濃い色味は注意)

人工大理石のバリエーション(一部)

人工大理石は大理石の見た目を再現して作られたものなので、真っ白なものから大理石特有の模様など、天然石のような色合いを楽しめます。また、樹脂に着色をすることができるため、色だけでなく柄のバリエーションが豊富。

取り扱い商品(メーカー)

コーリアン®  (デュポン・MCC株式会社) / スタロン (ロッテケミカルジャパン株式会社) /  ハイマックス® (CIPSアドバンス株式会社)

003

クオーツストーン

クォーツストーンとは人造大理石の仲間で、粉砕した水晶を樹脂で固めたもの。主成分の水晶の含有量が高く、天然石に近い質感がありながら天然石より加工がしやすい素材。

機能性にも優れており、硬度が高いので傷がつきにくく、 耐久性と衛生面に優れています。色、柄ともに天然石調の美しい仕上がりのものからコンクリート調のものまで、非常に多くのバリエーションが取り揃えられている。

メリット

高級感がある / 汚れにくい(水分を吸わない) / 傷がつきにくい / とても高い表面硬度

デメリット

価格が高い / 硬いので食器などを割らないように注意が必要

取り扱い商品(メーカー)

サイルストーン® (コンセンティーノジャパン株式会社 ) / シーザーストーン® (コンフォート株式会社) / フィオレストーン® (アイカ工業株式会社)

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セラミック

ジルコニアやアルミナなどの精錬された非鉄金属材料パウダーを製品に合わせて調合して成形し、焼結することで製造された素材。

地球上で最も硬い鉱物であるダイヤモンドに迫る硬さを持ち、熱に強く、熱い鍋やフライパンをそのまま置いたとしても変色がないほど耐熱性に優れています。色、柄共に単色系や天然石調など、多くのバリエーションがあり、質感もマットなものから鏡面仕上げ、凹凸がある仕上げのものまであります。

メリット

熱に強く硬い / 汚れにくい / 吸水率が低い / 接着剤で加工できる / 大判サイズがある / 紫外線に強い / 色柄が豊富 / 変色しない

デメリット

高価 / やや自由度が劣る / 天板が硬い為、包丁が欠けたりすることがある

取り扱い商品(メーカー)

デクトン® (コンセンティーノジャパン株式会社) / ガルザス (株式会社サンゲツ ) / ラミナム (ラミナムジャパン株式会社)